地球に愛のお返しを

先日、興味深い、いや感動的な記事を目にしました。

13noguso

これは、その行為の3点セット。


その行為とは、「ノグソ」。

なんて下品な!
特に女性には受けつけない話題かもしれませんが、
これはエコロジー的視点からみた生態系のお話しです。

茨城県に住む元自然写真家・伊沢氏。
「くう・ねる・のぐそ 自然に愛のお返しを」の著者でもあり、
糞土研究会ノグソフィアも結成されています。
会員の半数近くが女性というから、ノグソを実践している女性もいるのかな?

そもそもウンコというもの自体、話題にする事を避けますが、
人は生きるために食べる。食べて体外に排出する。生きる基本なのです。
その排出されたウンコはどのように処理されるのか?
皆さん、ご存じでしょうか?
屎尿処理場でどう処理されるのか、知りませんでした。
「活性汚泥法」という処理で、大きなタンクで好気性分解、嫌気性分解を繰り返すと、
ウンコは固形分になって汚泥の下に沈んでいき、
上澄みの水分は消毒して河川などに放流されるそうです。
問題は残りの汚泥。
そもそも1人当たりのウンコの量は年間約100kgだといわれています。
それが汚泥になると、紙とか色々なもので何故か3倍近くに増えてしまうそうです。
1人当たり300kgの汚泥は、重油やガスなどの化石燃料を使って燃やし、
燃えて灰になった汚泥はセメントの原料になる。
有機物を食べて、ウンコにして、処理をすると無機物「死の世界」へ。
要するに循環はそこで終わってしまうのです。

多くの生き物を食べて命を奪い、資源を浪費して生態系を破壊するだけのトイレウンコ。
ウンコを地球に返し、菌類が分解し、生態系に循環が起きるノグソ。
だからノグソとトイレウンコはまったく反対の方向へいってしまうのです。
「ウンコは良識の踏み絵」とよく講演会で話す伊沢氏。
自らを糞土師と名乗り、2000年頃からノグソ率100%なんだそうです。

しかし、ノグソは軽犯罪法では?
人間社会ではエチケット違反の軽犯罪で悪事になるけど、
自然界の法則の方がよっぽど大切だという信念でやっているそうです。
そもそも軽犯罪になるのは、やり方がまずい。
出しっ放しやチリ紙がのっていれば汚いし、人が踏んづける可能性もある。
他人に迷惑をかけない「正しいノグソ」とは、こうだそうです。
場所を選び、穴を掘り、葉で拭き、水仕上げ、埋めて目印。
トップの写真は、伊沢氏のノグソ3点セットを再現した物です。
穴掘り用のスコップ、肛門を洗う水、虫除け。
これに加えて記録用の筆記具に、尻拭き用の葉っぱ。

お尻拭き用の葉っぱが、また興味深いのです。
枯れると和紙のようになるオオバキボウシや、裏に白毛が生えているエビヅルなど
とても気持ちがいいらしい。
仕上げはミントの葉で拭くと、スースーして快感。病みつきだそうです。
「お尻で見る葉っぱ図鑑」という野外講座もやっているようです。

ノグソを愉しみつつ、「ウンコになって考える」という思想もある。
自分が生きるために、多くの生き物の命を奪ってごちそうとして食べてきた。要らないものとして出してきたウンコは、他の生き物の命に生まれ変わる。実は輪廻転生のスタートラインにあるのがウンコだと。仮に自分が死んでも、それは哀しいこととか終末ではなくて、命をお返しする良いきっかけなんだ。むしろ幸せな終わり方なんだ、というのが「ウンコになって考える」 伊沢氏の持論です。

「ノグソ」って究極のエコロジー、
「ウンコ」って偉大な哲学。

伊沢氏のお陰で堂々とウンコと書けるようになってしまいました。
ノグソフィア糞ログ、メチャ面白いです。

最後に
「土の上に生まれ、そして死ぬとまた土になる。
 つまりわたしたちは土がかたちを変えたものに過ぎない」
               ・・・徳富蘆花「みみずのたはこと」より。

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コメント

え!!すごい、うんうんと感動いたしました。
そういえばもう40年ほど野糞をしてないと思い知らされました。葉っぱの違いがわかるようになるのは大変だけど・・

2013/08/04 (Sun) 20:42 | ジーコ #- | URL | 編集
ジーコさんへ

こんばんは。
野外生活や森暮らしに関わる事は敏感に反応してきましたが、これがあったか!って感じです。行為そのものよりも野糞の意義深さを教えられましたね。
それなりの環境はあるので体験程度ならできますが、毎日実践していくのはちょっと大変そう・・・。

2013/08/05 (Mon) 19:29 | 「写風人」 #FMwsOtrU | URL | 編集

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